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2017-03-24

若者の当たり前がこれからの常識をつくる!?現役大学生の家探し

3月も残すところ1週間となり、新年度を迎えようとしています。

 

大学進学、新社会人へと羽ばたく若者が希望を胸に

続々と東京へ上京してきています。

 

賃貸業界の繁忙期もピークを過ぎ、入居者が決まって胸を

なでおろすオーナーもいれば、未だ入居者が決まらずに

悪戦苦闘しているオーナーもいらっしゃるのではないでしょうか。

 

現時点で空室を埋められていない場合は、閑散期に突入する

5月上旬までに入居者が決まるよう、対策を考える必要があるでしょう。

 

マンション投資をこれから検討される方にとっては、

どのような物件が空室に悩まされているのか、

気になるところではないでしょうか。

 

入居者がなかなか決まらない要因として、家賃設定や立地、

設備仕様などが挙げられますが、実際に部屋を借りる人に

入居の決め手を聞いてみるのが、一番の近道だと言えます。

 

そこで今回は、マイナビ学生の窓口が調査した

「一人暮らしの部屋探しで家賃以外に重視したポイントTop5」

をご紹介します。

 

■家探しのとき、家賃以外で重視したポイントはどこですか?

 

第1位 『トイレとお風呂場が別かどうか』(30.3%)

第2位 『駅からの距離』(15.1%)

第3位 『部屋の広さ』(10.7%)

第4位 『まわりの環境』(9.4%)

第5位 『オートロック』(3.1%)

(出典:マイナビ学生の窓口 調査2017年2月)

 

第1位は『トイレとお風呂場が別かどうか』でした。

 

(理由)

「お風呂とトイレが一緒っていうのが理解できないから」

「ユニットバスだと掃除が大変だから」

「お風呂は最高のリラックススペースなので、風呂トイレ別という条件は譲れなかった」

「トイレとお風呂が一緒だと不潔な感じがする」

 

上記の理由から、「バス・トイレ別は当たり前」という前提がある

うえで、最重要かつ最低限の条件として挙げられていると言えます。

 

かつてシングル向け物件といえば、3点ユニット(トイレ・お風呂・洗面台)

が当たり前でしたが、現代の若者の間ではあまりにも馴染みがないようです。

 

中古ワンルームマンションと言えばよく、築浅物件・築古物件と大別

されますが、築古物件に多く見られるのが、この3点ユニットです。

 

一般的に、築15年以内の物件を築浅物件、築15年以上の物件を

築古物件と言いますが、築浅物件の9割以上がバス・トイレ別です。

 

築浅と築古では、バス・トイレ別以外にも設備仕様に大きな差がありますが、

この調査結果からも分かるように、築古は築浅よりも需要が少ないため、

市場に出回っている物件の評価は低く、築浅と比べると安価な高利回り

物件として販売されています。

 

賃貸需要の観点から見ると、入居者探しに一苦労する可能性が

ありますので、慎重に検討する必要があります。

 

第2位は『駅からの距離』でした。

 

(理由)

「遠いと雨降った日とか困るから」

「駅チカだと自然と周囲に飲食店が多くなるので、食いっぱぐれないから」

「夜一人で歩くのが怖いから」

「移動や買い物に便利だから」

 

「食いっぱぐれない」という表現は大学生のご愛嬌として、

駅周辺にはたしかに飲食店が多くありますし、スーパーやコンビニ

も多くあります。

 

一人暮らしにとって「駅からの距離」は、

なかなか妥協できないポイントでしょう。

 

第3位は『部屋の広さ』でした。

 

(理由)

「広いとくつろげるし、友達も呼べる」

「友人が泊まりにくることが多いから」

「少し広めのほうが過ごしやすいから」

 

調査対象が大学生ですので、「贅沢なこと言うな!」と思われる方も

いらっしゃると思いますが、いまや学生と言えども専有面積20平米以上、

居室は6帖超が主流のようです。

 

ちなみに築古物件は20平米以下の物件が多く、

なかには15平米未満の物件も存在します。

 

20平米以下だからといって借手が全く付かない、ということはありませんが、

賃貸情報を掲載しているスーモでは、検索条件の専有面積を「下限なし・

20平米・25平米・30平米」で区切っていますので、この下限を「20平米」に設定

された瞬間、20平米以下の物件は候補として上がることがありません。

 

物件購入を検討される際には「20平米以上」を一つの目安

にすることをおすすめします。

 

第4位『周辺の環境』

 

(理由)

「水辺が近いと災害のとき危ないから」

「落ち着いた環境がよかったから」

「まわりにあまり買い物の場所がなく、少し大学から遠くても日常生活

が送りやすいほうがいいと思ったので」

 

周辺の環境と言っても、どのような環境を求めるのかは

バラつきがあるようです。

 

東日本大震災、熊本地震、相次ぐ震災で災害への意識が

高まっていることも伺えます。

 

住宅街のような静かな環境を求める人もいれば、

スーパーやコンビニ、ドラッグストアなど、買い物に不便がなく

賑やかな場所を好む人もいます。

 

物件選定の際には必ず現地に足を運び、物件周辺の良いところ

悪いところを見て、総合的に判断してください。

 

第5位『オートロック』

 

(理由)

「オートロックなら安全だと思ったから」

「不審者がインターンホンを押してきたことがあるから」

 

一人暮らしにとって「安心感」を生むのが、

オートロックなのかもしれません。

 

一昔前までは、ドアスコープで訪問者を確認するのが当たり前

でしたが、突然の訪問者がドア一つ挟んだ向こう側にいるのは、

正直不安ですよね。

 

若い女性であれば尚更です。

 

この調査結果は大学生が対象となっていますので、今後はさらに

前述してきた条件が必須になっていくと思います。

 

マンション投資は住む人がいてはじめて成り立つ投資です。

住む人がいなければマンション投資は完全に失敗です。

 

価格や利回りも大事ですが、それよりも住む人の気持ちになって

物件を選ぶことが重要ではないでしょうか。