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2015-07-24

時代とともに身近になってきた不動産投資

今月中旬、とある不動産会社が新しい取組みとして、

1口10万円から投資ができる、不動産特定共同事業法に

基づく資産運用商品(以下『不特商品』)を発売し、新聞や

ニュース等のメディアで多く取り上げられました。

 

不特商品と言えば、1口50万円~100万円という価格帯で販売されて

いる商品が多く、個人が現物の不動産を購入するよりも少額で購入でき

るのがメリットの一つでしたが、それでも最低50万円からと、ある程度

まとまった資金が必要でした。

 

ところが、今回発売された不特商品は1口10万円。

 

興味があっても資金的な面でなかなか手を出すことができなかった若い

世代でも、比較的手軽に投資をスタートすることができるようになります。

 

では、現物不動産はどうでしょうか。

 

ほんの数年前までは、物件を購入するために金融機関から融資を受けるにも、

金融機関の融資基準が厳しいなどで、株式や預貯金、投資信託等と比べると

敷居が高く、なかなか身近な投資手法とは言えない状況でした。

 

しかし、現物の不動産投資においても、不特商品と同じく、時代とともに

必要な資金や金融機関の融資条件は大幅に変わり、数年前と比べると、よ

り身近な投資商品へと様変わりをしてきました。

 

例えば、

 

○ 年齢 ○

現在では、勤務先や最終学歴などが判断基準の一つとなっており、

20代でも融資を受けられますが、数年前までは、30歳以上でなければ

融資の利用ができませんでした。

 

○ 勤務先属性 ○

現在では、非上場であったとしても会社の規模や業績によって取組が可能

ですが、数年前までは、上場企業またはそれに準ずる企業にお勤めの方

以外は融資の利用ができませんでした。

 

○ 年収 ○

現在は、年収500万円前後から融資を受けることができますが、数年前までは、

上場企業またはそれに準ずる企業にお勤めの場合は、年収800万円以上、

公務員であれば年収650万円以上の要件を満たしていることが条件でした。

 

○ 資金 ○

現在は、物件価格の100%融資を利用でき、手付金の10万円と諸費用のみで

物件が購入できますが、数年前までは、物件価格の90%が融資上限だったため、

物件価格に対して10%の自己資金と諸費用が必要でした。

 

さらに、融資を受ける際に重要となってくる金利自体も、以前から低金利とは

言われていましたが、投資用マンションの購入でも1%台の金利を利用できる

ようになるなど、融資基準の緩和だけではなく、金利も含めて融資を利用し易

くなり、投資物件を購入できる方の絶対数が増えている状況です。

 

時代の変化とともに、不動産投資マーケットにはその時代のニーズに合った

商品・サービスが開発・提供されていきます。

 

投資家のみなさまは、多様化する商品・サービスをよく理解し、

ご自身の目的に合った投資・運用商品を選択することが

大切なのではないでしょうか。