不動産の基礎知識

2009-12-18

『余裕を持って契約へ ~契約書類の事前チェック~』

既に投資用マンションを購入されたことのある方はご存知かと思いますが、売

買契約時に交付される書類は以下のように数多くあります。

売買契約書、重要事項説明書、賃貸借契約書、重要事項に係る調査報告書、謄

本、公図、建物図面、記載事項証明書・・・などなど、知らない人にとっては

名前だけではその内容が想像できないものばかりです。

 

見たこともない書類を契約時にいきなり見せられてもよくわかりませんよね?

いざ契約という時に疑問な点が出てきたとしても、今さら聞きづらいという方

もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

そこで今回は、事前に確認する必要がある書類を二つ取り上げ、チェックする

べきポイントはどこなのかを簡単に説明させていただきます。

 

 

まずは、賃貸借契約書。

これはオーナーチェンジで物件を購入した場合ですが、買主は、売主と賃借人

との賃貸借契約をそのまま承継する形になりますので、しっかりと事前にチェ

ックする必要があります。

 

■チェックポイント

①説明された賃料と合致しているか

②契約期間がどのくらい残っているか

③敷金は何か月分取っているのか

④連帯保証人の印鑑証明書が添付されているか

⑤特別な条項が入っていないか条文を一通り確認

 

以上のようなことをしっかりチェックしておけば、賃料が違うという初歩的な

ミスや、退出時や何かトラブルがあった場合の対処にも困らずに対応できるで

しょう。

また、購入後に賃貸管理会社を変更する予定であるならば、契約内容によって

は断られてしまう可能性もありますので、事前にその管理会社に確認してもら

うのがよいでしょう。

 

次は、重要事項に係る調査報告書です。

これは建物管理会社が作成する書類で、建物の管理状況や管理費・修繕積立金

の納入状況をはじめとして、物件の維持管理に関わる重要な事項が記載されて

います。

 

■チェックポイント

①説明された管理費・修繕積立金の月額と合致しているか

②修繕積立金総額がいくらか

③滞納をしているオーナーがいないか

④管理費・修繕積立金の変更予定があるか

⑤修繕履歴の確認

 

修繕積立金の変更予定が「無し」となっていたとしても、積立金の総額があま

りにも少なければ(規模や年数によります)近年中に大幅に上がる可能性もあ

ります。

また、滞納しているオーナーが多数いる物件であれば、管理会社と管理組合が

うまく機能していない可能性があります。

以上のようなことをチェックする必要があるのですが、築年数の経過している

物件を購入する際には、特に念入りに確認してください。

 

 

以上のようなことは、おそらく普通の仲介業者や販売業者であれば、事前に説

明をする会社がほとんどでしょう。

ただ、説明は受けたけど口頭で聞いただけ、業者が作成した書面で見ただけと

いうことにならないように、契約前に正式な書類を見せてもらい、自分の目で

しっかり確認し、疑問点が残らないような形で契約に臨むのがよいでしょう。

 

なお、もちろん当社ではお客様にスムーズに気持ちよくご契約いただけるよう

ご契約に関する書類等は前もってお客様にご確認いただくようにしています。