不動産の基礎知識

2011-09-23

『ちょっとした工夫が資産価値を決める!? ご入居者のニーズに合わせたルームプランを!!』

以前のメルマガで、当グループの賃貸管理会社の中に工事部門があり、エアコ

ンの修理やキッチン水栓の交換の場面において、迅速な対応でご入居者をフォ

ローさせていただいている様子を紹介させていただきましたが、今回はリフォ

ームに関する事例を紹介させていただきます。

 

今回ご紹介させていただくA様の物件は、都内の人気エリアにあり、最寄り駅

からも徒歩4分という好立地のものでした。しかしながら、平成の初期につく

られた物件で、少々築年数が古くなっていました。

 

ある時、それまでのご入居者が退去することになり、次の賃貸募集を開始した

のですが、やはり築年数が響いてか、どうも反応が良くありませんでした。

 

こんな場面では、家賃を若干下げて調整するといった手法がもっとも簡便な対

処法ではあるのですが、私たちはその前に打てる手が無いかを工事部門と検討

しました。

 

セミナーでもお伝えしていますが、実は都内の良いエリアに適正な家賃で住め

るのであれば、若いご入居者は築年数に関しては意外と妥協するという傾向が

あります。工事部門の見解も同様でした。

 

入居募集のパンフレットの中で築年数は当然変えられませんが、設備仕様は交

換できます。そして、もっとも効果的なリフォーム対象は床材だろうとの結論

に至りました。

 

この物件は建築当時の仕様で、床材はカーペットを使用していました。

新しいカーペットに交換した際のコストは約3万円とローコストですが、それ

ではパンフレット上の表記は変わりません。フローリングが人気なのは分かり

切っていますが、費用は十数万円になってしまいます。

 

私たちの結論はカーペット交換+1万円の約4万円の費用で可能な『フローリ

ング調のクッションフロア』への交換というものでした。

さっそくA様にご提案したところ快諾いただき実施させていただきました。

 

結果は、お問合せが一気に増え、内見にお越しいただいた方たちの反応も上々

で、程なく新しいご入居者が決まりました。

 

このケースでお伝えしたいことは、少し宣伝になってしまいますが、当グルー

プのご入居者へのアンケートなど、日頃の地道な情報収集によるノウハウが役

立ったということ、また時々社会問題になる過剰なリフォーム提案とは正反対

の、費用対効果を強く意識したプランでオーナー様の資産価値を守り、ご入居

者に快適性をお届けできたということです。

 

しかし、実は何より重要なのは、その様な小さな改善で一気にお問合せが増え

たということは、潜在的に住みたい方が多くいたということであり、そのよう

なエリアだったということだと思います。

 

これもセミナーでお伝えしていることですが、若いご入居者は賃貸の住まい選

びで、築年数は妥協するが、エリアは妥協しないという傾向があります。

とても大事な物件選びのポイントではないでしょうか。