不動産の基礎知識
2010-04-23
『物件選択、負のスパイラルにご注意を!』
昨今はパソコンやインターネットの普及で、マンション経営の研究も大変便利
になりました。
既にほとんどのご投資家が、情報収集などで活用していることと思います。
セミナーにご来場いただくお客様の中にも、エクセルなどの表計算ソフトを駆
使して、精緻な投資シミュレーションを行っている方が多数いらっしゃいます。
そんな皆様のご熱心さが、業者として大変うれしくもあり、また一方で、我々
も益々いろいろ勉強しなくてはいけないな、とプレッシャーでもあります。
ただ、そんな中で少々気になるケースがあります。
投資シミュレーションですから、リターン目標は少し欲張りくらいに、諸条件
は保守的に厳し目にするというのは常套手段だと思いますが、それがちょっと
行き過ぎると、
高利回り追求⇒リスキーな物件抽出⇒賃料、入居率、物件価格などで厳し目の
想定必要⇒リターン目標届かず⇒更なる高利回りの追求⇒更なるリスキーな物
件抽出・・・
という悪循環に陥ることになります。
これはややデフォルメして表現しましたが、自慢の投資ソフトを組んだが見合
う物件が見つからない、あるいは数値的に合致する物件はとても買う気になれ
ない、といった方たちは多少なりともこの傾向があるように見えます。
中には、
高利回り追求⇒でもリスキーな物件はいや
と、いきなり条件がちぐはぐで対象物件がまったく抽出不能といったケースも
あります。
「そこを、なんとか掘り出し物を紹介してもらおうとセミナーに来たのに!」
と叱られそうですが、やはり限界はあります。
同じ価格帯やエリアの中から、出来るだけ良質な物件を抽出してご提案出来る
よう努めていますが、様々なデータベースの中で、“1件も抽出されない条件”
というのも考えものです。
当社のセミナーで講演いただいている先生方も、最初からお宝物件を手に入れ
られたわけではない、ということがそのお話からわかります。
理想の条件を追い続けていつまでも物件を手に入れられずにいる人と、ある程
度現実的な目線の条件で物件を手に入れた人、どちらの方により明るい未来が
待っているでしょうか。
そういったことを踏まえて、「なかなか思うような物件が見つからない」と思
っている方は、収益ターゲットやシミュレーションの条件を少し見直していた
だきたいな、と思います。それだけでも随分違ってくるものです。
ぜひ、実際にマンション経営をスタートしていただくために!