不動産の基礎知識

2009-08-21

『利回りだけじゃない!マンション投資の保険効果』

ご存知の方も多いと思いますが、ローンを活用して不動産投資を行う場合には、通常「団体信用生命保険(団信)」にも同時に加入することになります。

 

生命保険はご家族の「万が一」に備えるものですが、日本人は結構保険好きで、過剰に加入して多額の保険料を支払っているケースも多いようです。

 

 

よってマンション投資をする際に、「また保険に入るのか」と思う方もいるかもしれませんが、団信の場合、ローン金利の中に保険料(約0.3%)が最初から盛り込まれており、別途の資金を準備する必要はないので、それほど意識することはありません。

 

しかも、リバックスがご案内する中古ワンルームマンション投資の場合、現在の環境であれば、毎月の家賃収入でローン返済(団信コストも含む)や管理費といった支出が十分まかなえます。それどころか毎月の収支が数千円から数万円のプラスになる、といったケースもまったく普通のことです。

 

そして、ローンを組まれた方が、ローン期間中に死亡または高度障害者となった場合、保険金でローン残債が返済され、ご家族には無借金の形でマンションが残ります。その後は、継続して家賃収入を受け取ることも、売却して現金にすることも可能です。

 

つまり、毎月持ち出し無しでマンションの支払いは進んでいき、保険効果もあり、なおかつ現在の金利水準であれば、若干ながら収入が余るという高い運用効果を中古ワンルームマンション投資は持っているわけです。

 

 

ここで、当社のオーナー様で実際にあったお話をします。

 

 

新潟にお住まいのAさん(46歳)は、2年前にマンション経営をスタートし、すでに4戸の物件を購入していました。それらはすべて、築年数5年から20年の中古ワンルームマンションでした。自己資金は1割で、あとはローンを組んでおり、4戸で月々約5万円(年間60万円)のプラス収支で運用されていました。

 

 

「毎月のプラス分を貯めたお金と、貯金を合わせた約500万円を繰り上げ返済しようと思うんだけど」という相談を受け、一緒に検証を始めましたが、なんとその2週間後に自宅で突然倒れ、そのまま帰らぬ人となってしまったのです。

 

 

葬儀の数日後、相当あわてた様子でAさんの奥様から当社に電話がありました。どうやらAさんはマンション投資について詳しく奥様に伝えていなかったようで、私が電話口に出るなり奥様は「東京のマンションが4件、しかもローンが4900万円も残っていて、いったいどうすれば…」と言ったきり、あとはパニックでうまく言葉にならない状態でした。

 

 

悲しみの中、それでもまだ学校に通っている二人のお子様を、なんとしてでも立派に育てるんだと気丈に家計を確認していた奥様にとって、見知らぬ4900万円のローン残高明細のショックは想像するに余りあります。

 

 

私は、ローンは全て「団体信用生命保険」で残債が無くなり、4件のマンションの毎月の賃料である31万円はすべて収入になる、と説明したところ、「主人が家族の為に不動産を残してくれたのね。」と号泣されていました。

 

後日、私は新潟に出向いて、ご挨拶と金融機関への手続き等の説明をしました。奥様からは「突然の事で、これからどうしようかと心配しましたが、不動産の家賃収入で生活には困りません。本当にありがとうございました。」と感謝の言葉をいただきました。

これは数か月前の話です。

 

このようなことは当社に限らず、ほとんどのマンション販売会社・仲介会社で実際にある話です。

 

近年の金融と不動産の接近で、投資用マンションも購入時の「利回り」を重視する方が増えていますが、マンション投資には生命保険効果などのように、「利回り」だけでは測れない“プラスアルファ”があるのです。

 

逆に平均以上に「利回り」が高い物件の中には「築年数が古い」とか「駅から遠い」といったマイナス要素を持っているケースがありますが、そのような物件はローンが付かない可能性があります。もちろん現金で買うことは可能ですが、ローンが使えないため保険効果はありません。

 

こういった点も物件選定のポイントになってくるわけですが、そのあたりは今後また、報告していきたいと思います。