不動産市況

2016-02-13

マイナス金利は不動産投資市場にどのような影響を及ぼす?

先月29日、日本銀行の黒田総裁がマイナス金利の導入を発表しました。

 

デフレ脱却のため物価上昇率2%を目指し金融緩和を行ってきた

日銀ですが、原油安で物価は伸び悩み、年明け以降、市場の混乱

で景気の先行き不安が強まったことで導入が決まりました。

 

それに伴い、物価上昇率の達成時期も平成28年度前半頃から、

平成29年度前半頃に先送りされました。

 

では、このマイナス金利の導入は不動産投資環境

にどのような影響を与えるのでしょうか。

 

そもそもマイナス金利とは、民間の金融機関が日銀に預けるお金の

利子がマイナスになる、つまり、金融機関が日銀に1001円預けると

1000円になって償還されるということです。

 

マイナス0.1%下げることが決まっていますので、金融機関が日銀に

お金を預けると、預金残高に応じて0.1%徴収されることになります。

 

マイナス金利が適用されれば、金融機関は損をしてしまう日銀にお金を

預けるのではなく、個人や法人への融資に回すことが考えられます。

 

これがマイナス金利導入の目的です。

 

金融機関に積極的な融資を行わせることで消費者や企業にお金を回し、

経済を活性化させようというのが狙いです。

 

しかし、日銀の狙い通り金融機関は積極的に融資を行うのでしょうか。

 

既にニュースで多く報道されていますが、その恩恵を特に受けると

予想されているのが「不動産」です。

 

マイナス金利発表後には、マーケットで不動産株が上昇しました。

 

なぜかお分かりになりますか?

 

不動産に対する貸付は担保ありきの融資だからです。

 

貸し倒れが少ないうえ、担保をとっていることで、もし貸し倒れが

おきたとしても、担保となっている不動産を差し押さえることが

できるため、貸し付ける金融機関のリスクを軽減することができます。

 

新たに有望な貸付先を探し、審査するよりも

不動産に融資をする方が手っ取り早いということです。

 

金融機関は積極的な融資を求められています。

不動産に対して積極的に融資を行っていくのは間違いないでしょう。

 

個人の投資家に対して今まで以上に良い条件で貸し付けを行う

可能性もあり、不動産投資家、これから不動産投資を考えられて

いる方にはまたとない追い風です。

 

さらに、不動産市場はいま以上に活性化することが予測されます。

 

今後も情報収集は怠らず、不動産市場、経済動向に柔軟に

対応できる投資戦略を練ることが肝要ではないでしょうか。