不動産の基礎知識

2015-12-11

加速度を増す再開発!これからの注目エリアは!?

11月30日、いよいよ飯田橋の再開発が動き出しました。

この開発は、既に開発が進んでいる西口地区とアイガーデンエリア

をつなぐ地区の整備開発で、工事の完了は2022年を予定されています。

 

いま、大都市「東京」は再開発が目白押しです。

 

そこで今回は、数ある再開発情報の中で特に注目度の高い

『大手町・丸の内・有楽町』エリアと『渋谷』エリアの

再開発情報をお届けします。

 

  • 『大手町・丸の内・有楽町』エリア

 

古くは江戸時代までさかのぼり、江戸城(現 皇居)の大手門(正門)

目前の町(←この事を由来に大手町と名付けられたと言われています)

として栄え、現在にいたるまでビジネスの中心部として発展してきました。

 

1990年代からは連続的な建替が行われ、ビジネスに特化した機能から

商業や文化施設といった複合機能の街へと大きく変貌を遂げてきました。

 

そんな歴史あるエリアで行わられる代表的な再開発プロジェクトが、

大手町合同庁舎跡地を活用した「大手町一丁目第3地区第一種市街地

再開発事業」です。

 

このプロジェクトは、エリア内の老朽化した建物を建替え、経済の

グローバル化・高度情報化に対応する中枢機能の強化を図っていく

ことを主旨とし、国際競争力を強化するため、海外企業等の新たな

ビジネス創出支援をする「海外企業等支援センター(仮称)」の設置、

また外国人ビジネス来訪者の受け皿となる国際水準の宿泊施設が整備

される予定となっています。

 

他にも、このエリアの殆どの建物は建替えが計画されています。

 

主だった建物としては、『りそな・マルハビル及び三菱東京UFJ銀行

大手町ビルの建替え』、『通信ビル・旧東京国際郵便局跡地における

再開発』などが挙げられます。

 

約1,500㎡の多目的ホールや国内最高水準の通信環境を整備し、

ビジネス交流・国際交流機能を強化すると同時に、文化・芸術等を

発信するイベントを通じ、来街者の交流の場を創造していく街作り

を目指しています。

 

  • 『渋谷』エリア

最先端の流行を発信し続け、若者の街としてイメージの強い『渋谷』

は今後、どのような再開発を行い、街作りをしていくのでしょうか。

 

元は大山街道沿いの集落から宿場町として一般庶民の集まる街として栄え、

戦後は東急電鉄における東急百貨店・文化会館(現 ヒカリエ)・東急プラザ

の開発、西武鉄道における開発への参入(西武百貨店・パルコ 等)を皮切り

にした開発競争とともに成長を遂げ、1970年代(パルコの開店時期位)には

新宿に代わり、流行を発信する街として認識されるようになりました。

 

いま『渋谷』エリアの再開発は「10年後にもっとも風景が変わる街」

と言われるほど注目度が高くなっています。

 

『渋谷』の再開発は文化会館の跡地に建てられた「渋谷ヒカリエ」

の着工からスタート。平成24年に開業しました。

 

渋谷における再開発は大きく「渋谷駅地区 駅街区」「渋谷駅南街区」

「渋谷駅地区 道玄坂街区」の3つに分けられています。

 

「渋谷駅地区 駅街区」には、2020年までに2棟、

2027年に1棟の複合ビルが完成予定です。

 

この3棟のうちの1棟、東棟は、地上約230mの超高層ビルで、

屋上には屋外と屋内からなる展望施設の設置が予定されています。

高層ビルの屋上を活用した展望施設としては、日本最大級の規模と言えます。

 

「渋谷駅南街区」には、東急東横線の線路及びホームの跡地(左記の開発に

先立ち、2013年には東急東横線の線路及びホームは地下に移動しました)

商業・ホテル・オフィス等が入る35階建、高さ約180mの複合ビルが

2018年秋に開業予定です。

 

「渋谷駅地区 道玄坂街区」には、今年3月に49年の歴史に幕を閉じた

東急プラザ跡地に地上18階建てのビルが2018年に完成予定です。

渋谷駅からビルまでには歩行者デッキが整備され、

駅から街への利便性の向上が期待できます。

 

『若者の街』としてのイメージが強かった渋谷ですが、今後はオフィスが

含まれる施設も多く建設され、新たなビジネスターミナルとして

変化していくと予想されます。

 

今回は2つのエリアについてご紹介させて頂きましたが、その他にも

六本木・虎ノ門エリアの再開発や東京オリンピック開催に伴う開発、

JR山手線新駅の開発(品川~田町間)等、東京では多くの再開発が

進んでいます。

 

都心における大型の再開発は、レジデンス(住居)が伴うケースは少なく、

商業施設やオフィスビルが大多数を占め、そのエリアで新たに働く人の

増加が見込めます。

 

当然、そのエリアで働く人はその近くや交通の便が良い場所に住みたい、

という需要も増加すると考えられます。

 

再開発や人口の推移だけがポイントではありませんが、1つの

バロメーターとして、物件選定の際に参考にして頂けましたら幸いです。