不動産の基礎知識

2011-03-04

『「2つのランキング」に関する雑感』

 

当社のセミナーの中でも紹介していますが、『世界一幸福な国ランキング』(米

・世論調査機関ギャラップ)というランキングがありまして、その上位は、1

位デンマーク、2位フィンランド、3位ノルウェー、4位スウェーデン、5位

オランダとなっています。

 

日本はと言いますと、残念なことに81位となっています。

上位にランクされた北欧諸国は消費税だけでも25%もあるわけですが、税金

が高くても老後の経済的不安が小さい高福祉・高負担の国々こそが幸福だとい

う結果です。(ご反論もあると思いますが…。)

 

年金制度などに不安を抱える日本のランクが低いのは、将来に向けてまだまだ

自助努力が必要な社会制度だということなのでしょう。

そして、瞬発力には乏しいですが、長期運用の中でじわじわと効果が出てくる

マンション経営が着目されるのも、このような背景があるからだと思います。

 

そんな不本意なランクだった日本ですが、一方でイギリスのシンクタンクであ

る経済平和研究所というところが経済発展、ビジネス、平和などを考慮して算

出している『世界平和度指数』というランキングでは、日本は3位となってい

ます。

ちなみに1位は人口430万人のニュージーランド、2位は人口30万人のア

イスランドですので、先進大国では日本がトップとなっています。

 

もちろん、日本も外交面や安全保障面で幾つかの問題を抱えていますが、それ

でも世界の様々な情勢を見るにつけ、日本はつくづく平和だと思います。

この世界トップクラスの平和は、同時に日本に存在する高度なインフラや技術

と相まって、間違いなく世界トップクラスの安心・安全な住環境の提供を可能

にしています。

 

諸外国の方々も、それぞれにお国自慢はあるでしょうが、公平に見て東京をは

じめとした日本の大都市以上の高い利便性と安全性の中で暮らしているという

人は、そうは多くないでしょう。

 

そして、この世界トップクラスの魅力的な住環境は私たち不動産業者のみなら

ず、ご投資家の皆様にとりましても大きなチャンスではないでしょうか。

現に昨今、当社が扱うワンルームマンションなどにおいても、所有することと

暮らすことの両面において、外国の方々の注目が高まってきているのを実感し

ています。

 

こういった状況によっては、外国人や外国資本による不動産取得規制の議論な

ども出てくるでしょうし、その場合政治的な総合判断がなされるのは当然です

が、申し上げたいのは短期的な需給関係のお話だけではなく、「東京での暮ら

し」という“世界の憧れ”あるいは“世界に誇れるもの”を投資対象にすると

いうことに、長期投資を支える多くの優位性(予期せぬものも含め)が潜んで

いるのではないでしょうか、ということです。

 

日本であれば、世界的には人口増加が問題である中で、人口減少時代における

魅力的な都市づくりという世界初のモデル構築が可能ではないでしょうか。

そして、短期的な見通しや実利的な試算ももちろん大事ですが、“夢が持てる”

ということが、マンション経営という長期的な投資にとって、良きパートナー

であることは間違いないと考えます。