不動産の基礎知識

2009-10-23

『家族の例に見る、ワンルームマンション投資の有効性』

皆さんは不動産投資を行う上で、自分の物件を将来「相続する」ことをお考え

でしょうか?

初めから売却するつもりで購入する方は考えなくてもいいことですが、将来収

益を生んでくれる資産を家族に残したい、と思っている方もいるのではないか

と思います。

 

実は私の母が、そのうちの一人です。

私の母は、初めは不動産投資のことは一切知りませんでしたが、私が就職した

ことをきっかけにマンション経営について知り、メリットを感じてワンルーム

マンションを2戸購入しました。

退職後の年金以外の収入、所得税・住民税の減税といったメリットはもちろん

ですが、それ以上に母が重要視したのは、「子供に財産として残せる」という

点でした。

 

家族に財産を残す、つまり家族にマンションを「相続する」ということになり

ますが、実はここにも、不動産投資のメリットがあります。

それは、相続をする時に必要な「相続税」が安くなることです。

 

ここで少し、相続税が安くなる仕組みを説明しますと・・・

 

現金や有価証券の場合は、相続税は時価100%に対して課税されます。

一方、不動産の相続の場合、土地は路線価、家屋は固定資産税から算出した評

価に対しての課税となります。

 

さらに貸家用の家屋は、その家屋の固定資産税評価額に、借家権割合と賃貸割

合を乗じた評価額を、その家屋の固定資産税評価額から控除して評価されます。

家屋の固定資産税評価額が1000万円の家屋を第三者に貸すと、借家権割合が

30%(東京都の場合)で賃貸割合が100%である場合、1000-1000×30%×100%

で、評価額は700万円となります。

 

結果、この評価額に路線価も含めた不動産の総合評価額は、現金等の評価額の

約1/4くらいまで圧縮されます。

よって、財産を現金でそのまま相続するよりも、不動産に替えて相続する方が

有利といえます。

 

こういったことを踏まえて、母はワンルームマンションを2戸購入することを

決めました。

ではなぜ2戸なのでしょうか?

 

その答えはいたって単純、私が2人姉妹だからです。

「ワンルームマンションなら、1戸ずつ平等に子供に残せる」と母は考えたそ

うです。

1棟のマンションやアパートであれば、遺産分割を考えるとこうはいきません。

 

さらに母は、自分に万が一のことがあった場合に団体信用生命保険がおりて、

家族に毎月家賃が入ってくる無借金のマンションが残る、という点も気に入っ

たそうです。

 

親の愛情が為せること、と言ってしまえばそれまでですが、こういった母の選

択からも、ワンルームマンション投資の有効性が見えるのではないでしょうか。

 

自分のためばかりでなく、家族のためにもなる投資先として考えると、また新

たな目線で不動産の持ち方を考えられるかもしれません。