賃貸管理の話

2014-08-24

行列のできる賃貸マンション!?~物件価値を落とさない工夫が資産を守る~

以前、ある経済紙にこんな記事が掲載されていました。

 

―山手線「大塚駅」から徒歩10分、築25年が経過しているマンションに、

入居希望の問い合わせが殺到し、入居待ちの「行列のできるマンション」がある―

 

この物件、オーナーさんが発案したあるサービスで人気を得ているというのです。

 

そのサービスは、入居者が好みの壁紙を約10,000種類から選択でき、壁紙の張替費

用はオーナー負担というもの。

 

オーナーの立場から考えると「良いサービス?」という印象を受けるかと思い

ますが、このサービスに対する入居者の満足度は高く、結果として、相場より

も1~2割高い家賃を設定することに成功。さらに、その部屋に愛着が湧き、

より長く住んでいただけるため、壁紙の張替費用なども回収できるというのです。

 

この記事で注目すべきは、築25年が経過しているにも関わらず、入居希望者が

殺到しているという点です。

 

マンション経営のリスクの一つに『家賃下落のリスク』があります。これに対

応するためには、長期にわたって賃貸需要の見込めるエリアで、設備、管理体

制が整っている物件を選んで運用されるというのは当然のことです。また当社

でも、そのような物件を提供し続ける会社でありたいと思っております。

 

マンション経営を長期的に考えた場合、築年数に応じて家賃が下がる傾向にあ

るのは事実です。これをそのまま頬っておくのか、冒頭でご紹介したオーナー

さんのように、入居者から選んでもらえるような「創意工夫」をし、家賃を維

持させる、あるいは上げようと試みるのかは、オーナー様ご自身が選択してい

かなければなりません。

 

そこで今回は、その創意工夫の一つとして『リノベーション』を少しご紹介さ

せていただきます。

 

リノベーションとは、改修を行うことで、使い勝手が良くなるなど付加価値が

増大すること、または改修により用途を変えることを指し、「生まれ変わらせ

る」というニュアンスを含んだ言葉でもあります。

 

最近では、新築物件の供給戸数減少に伴い、築年数の経った物件の活用方法が

見直されたり、リノベーションを行ったマンションを取り扱う不動産業者も出

てくるなど、マンションの再活用が盛んに行われています。当社でも、グルー

プの賃貸管理会社に工事部を立ち上げ、入退去時の原状回復工事の他に、リノ

ベーションの工事も行っています。

 

こうした工事は、オーナー様に、入居者の退去が済んだお部屋を実際にご覧い

ただき、打ち合わせをして、ご提案させていただいております。

 

大規模なリノベーションをご提案させていただくこともありますが、当社では

オーナー様の費用対効果を考え、比較的小規模な工事を提案しております。

 

実例としては、壁紙の張り替え・エアコンの交換・IHヒーターの導入・フロー

リングの施工・キッチンの模様替え・LEDライトの導入など様々ですが、実

際にエアコンやコンロなどの古くなった設備を新しいものに交換したり、壁紙

を少し高級なものに変えるだけでも、お部屋の印象が変わり、他の部屋との差

別化を図ることができるのです。

 

このようなリノベーションを行った部屋は、築年数を感じさせないため、入居希

望者が内見した時の印象が良く、入居される確率が高くなっています。

 

当然、『リノベーション』には一時的な「支出」が伴いますが、長期的には家

賃の下落を抑え、空室リスクを軽減するという効果も期待できますので、結果

的には、オーナー様に喜んでいただけるケースが多いと自負しております。

 

オーナー様にとって大事な資産であるマンション。貴重なこの資産を守るには

『リノベーション』のような『入居者に選ばれるサービスの提供』などの工夫

も必要となっていくでしょう。

 

当社も、オーナー様と一緒になって資産を守るより良い方法を考え、今後も喜

んでいただけるご提案が出来るよう努めていきたいと思います。