不動産の基礎知識

2014-02-22

賃料動向から見た今後の不動産状況

最近では、オリンピックの開催決定や株価の上昇により、不動産投資を促す広

告を目にする機会が増え、東京の不動産事情について様々な情報が飛び交って

います。

 

その影響からか、今まで不動産投資を考えた事がない方や、物件選びを小

休止されている方、海外の投資家などが東京の不動産に目を向けているのを

現場にいる私たちも日々感じております。

 

そこで今回は、このような市況下で投資用物件を購入する際の判断材料として、

ひとつの統計をご報告いたします。

 

2013年の1年間の株価上昇率は

歴代4位(日本経済新聞社:インデックス調べより)で

1位1952年118.4%

2位1972年91.9%

3位1951年62.9%

4位2013年56.7%

5位1960年55.1%

1月~4月までの4ヵ月間で、2013年は歴代1位でした。

アベノミクスの政策によって、ここ最近では見られなかった株価の上昇がおこり、

恩恵を受けた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

 

では、このような経済情勢において、不動産にはどのような影響があるの

でしょうか?

 

不動産の価格の評価方法のひとつに、収益性(賃料状況から将来得られる価値)

を評価する収益還元法があります。

 

東京23区内の月額募集賃料を集計・算出し、㎡単価に換算して表記した数字が

こちらです。(東京カンテイ調べより)

 

2012年12月 3,072円/㎡

2013年1月 3,075円/㎡

2013年2月 3,068円/㎡

2013年3月 3,081円/㎡

2013年4月 3,082円/㎡(4月4日:日銀総裁が異次元の金融緩和を公表)

2013年5月 3,086円/㎡

2013年6月 3,101円/㎡

2013年7月 3,097円/㎡

2013年8月 3,096円/㎡

2013年9月 3,095円/㎡(9月7日:2020年オリンピック東京開催決定)

2013年10月 3,081円/㎡

2013年11月 3,111円/㎡

2013年12月 3,124円/㎡

※分譲マンション(東京23区で30㎡未満は含まれていない)の賃料推移。

 

さて、株価と比較していくと、賃料推移が横ばい状況(微増)になっているの

が分かります。

 

景気が上向いているからと言って、そう簡単に家賃は上がりません。

給料が上がるなどして景気が良くなってきていると大多数の人が実感出来るよ

うになってから、家賃が上がってくるのではないでしょうか。

 

異次元の金融緩和・オリンピック効果による公共施設や交通整備の計画も追い

風となり、東京の不動産は確実に良い方向に向かっていますが、上記のような

賃料と価格のバランス、そして不動産市況から考えると、利回りが下がってい

く事が予想されます。投資不動産を検討される上で(表面・実質)利回りが基

準の